建設業の専任技術者とは?

建設

 

お世話になっております。

今回は、前回の経営管理責任者に続いて、建設業許可申請の要件の一つである「専任技術者」について解説いたします
建設業を営むうえで、経営業務の管理責任者と並び重要な存在です。
概要の説明になってしまいますが「具体的にどんな人がなるの?」「資格が必要なの?」という方は是非に参考にしてみてください🤗


目次

1. 専任技術者とはどんな人?

建設業許可を受けるためには、営業所ごとに常勤の専任技術者を置くことが求められます。

専任技術者は、営業所では次のような役割を担います。

  • 建設工事に関する技術的な説明や見積もりへの助言

  • 請負契約の締結を適正に行うための技術的確認

  • 工事現場では主任技術者などを指導・監督し、施工の品質を確保

このように、専任技術者は建設工事の技術的な中核を担う存在であり、専門的な知識と経験が求められます。


2. 「専任」とは?

「専任」とは、営業所に常勤し、その職務に専ら従事している状態を指します。
通常の勤務時間中は、その営業所で技術者としての業務を行っている必要があります。


3. 専任技術者の要件は?

専任技術者になるためには、申請する業種に応じた建設工事に関して、以下のいずれかの要件を満たす必要があります。

① 学校卒業+実務経験

  • 高校の所定学科卒業後、5年以上の実務経験

  • 大学の所定学科卒業後、3年以上の実務経験
    (例:土木工事業→土木工学科、建築工事業→建築学科、電気工事業→電気工学科 など)

② 学歴・資格を問わず10年以上の実務経験

長年の現場経験を通じて、施工に関する知識や技術を身につけた方も対象です。

③ 国家資格等を有する者

以下のような資格者は、学歴や実務経験にかかわらず要件を満たします。

  • 一級・二級建築施工管理技士

  • 一級・二級土木施工管理技士

  • 一級・二級電気工事施工管理技士

  • 一級・二級管工事施工管理技士

  • 建築士、技術士 など


4. 実務経験とは?

ここでいう「実務経験」とは、許可を受けようとする業種に関して行った以下のような経験を指します。

  • 請負人として建設工事の施工を指揮・監督した経験

  • 自ら施工に携わった経験

  • 注文者として設計や現場監督に従事した経験

つまり、「実際に工事を動かしたり、現場の管理をしていた経験」が必要になります。
この証明には、契約書・請求書・写真などの実績資料が必要であり、後からの準備が難しい場合もあります。


5. 経営業務の管理責任者との兼務はできる?

専任技術者と経営業務の管理責任者の双方は、いずれも常勤であることが求められます。
ただし、要件を満たしていれば同一営業所内での兼務は可能です。

例えば、専任技術者の資格・経験を持つ役員であれば、経営業務の管理責任者と兼ねることができます。
ただし、「本社の経営業務管理責任者」と「支店の専任技術者」といった別の営業所での兼務は不可です。


6. 専任技術者になるためのポイント

資格がない場合でも、実務経験で要件を満たすことは可能です。
しかし、経験年数を証明する書類をそろえるのは意外と大変です。
前職の証明書が出してもらえないケースもあるため、早めに準備することが重要です。

一方、国家資格を取得しておくと、どの業種でもスムーズに申請できるため、資格取得を目指すのもおすすめです。


まとめ

専任技術者は、建設業許可の取得・維持に欠かせない重要な存在です。
建設工事の専門知識を持ち、会社の技術面を支える「プロフェッショナル」といえます。

資格で満たすか、経験で満たすかは人それぞれですが、どちらにしても計画的な準備が大切です。
もしご自身の経歴で専任技術者の要件を満たせるか不安な場合は、ぜひご相談ください。

今回はこのへんで

 

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