行政書士が逮捕されたら資格はどうなる?

お世話になっております。
先月末に北海道旭川市の行政書士が、相続手続で預かった約480万円を着服したとして、業務上横領の疑いで逮捕されたと報道されていました。
行政書士だけでなく士業は頻繁に逮捕されていますが、行政書士は逮捕された場合、その資格はどうなるのでしょうか👀
逮捕されただけでは資格を失わない
行政書士が逮捕されたとしても、その時点ですぐに行政書士資格を失うわけではありません。
逮捕は、犯罪の疑いがある人について捜査を行うための手続きであり、有罪が確定したことを意味するものではないためです。
その後、不起訴になることもあれば、裁判で無罪になる可能性もあります。
拘禁刑以上の刑が確定すると欠格事由になる
行政書士法第2条の2では、行政書士になることができない「欠格事由」が定められています。
行政書士法第2条の2第3号
拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなってから三年を経過しない者
つまり、拘禁刑以上の有罪判決が確定した場合、刑の執行を終えるなどしてから3年間は、行政書士となる資格を有しないことになります。
以前は「禁錮以上の刑」と定められていましたが、懲役と禁錮が拘禁刑に一本化されたため、現在の条文では「拘禁刑以上の刑」となっています。
欠格事由に該当すると登録が抹消される
行政書士として仕事をするためには、日本行政書士会連合会に行政書士登録をしなければなりません。
行政書士法第7条第1項では、次のように定められています。
日本行政書士会連合会は、行政書士の登録を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を抹消しなければならない。
この登録抹消の対象には、行政書士法第2条の2に定める欠格事由に該当した場合も含まれています。
そのため、拘禁刑以上の刑が確定して欠格事由に該当すれば、行政書士登録は抹消され、行政書士として仕事を続けることができなくなります。
拘禁刑以上でなければ何もないのか
拘禁刑以上の刑にならなければ、必ず何の処分も受けないというわけではありません。
行政書士法第14条では、行政書士に対する懲戒処分について定められています。
行政書士法第14条
行政書士が、この法律若しくはこれに基づく命令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふさわしくない重大な非行があつたときは、都道府県知事は、当該行政書士に対し、次に掲げる処分をすることができる。
一 戒告
二 二年以内の業務の停止
三 業務の禁止
つまり、拘禁刑以上の刑による欠格事由に該当しない場合でも、行政書士としてふさわしくない重大な非行があったと判断されれば、戒告、業務停止、業務禁止などの処分を受ける可能性があります。
刑事事件の処分と、行政書士法上の懲戒処分は別の問題ということです。
まとめ
行政書士が逮捕された場合でも、逮捕された時点で直ちに資格を失うわけではありません。
しかし、拘禁刑以上の有罪判決が確定すれば登録は抹消され、そうでない場合でも、行為の内容によっては業務停止や業務禁止などの懲戒処分を受ける可能性があります。
よほどのことが無いと資格を失うことは無いので注意をする必要すらないですね!
今回はこのへんで。
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