車検証のAタイプ・Bタイプとは?

お世話になっております。
お客さんから移転登録を自分でやろうとしたら不備になったからと言うことで、ご相談を受けました。
なんでも、ローン会社が所有者になっているところ、使用者から譲渡証等を作成してもらい、申請したことにより不備になってしまったとのことです👀
普通自動車の車検証には、「Aタイプ」と「Bタイプ」があります。
普段あまり意識することはないかもしれませんが、名義変更、抹消登録、所有権解除などの手続きをする場合には、この違いが重要になることがあります。
特に、車検証の上の方に「使用者」しか記載されておらず、一見すると使用者がそのまま所有者のように見える車検証には注意が必要です。
実際には、リース会社や信販会社などが所有者になっている場合があり、その場合は使用者の書類だけでは移転登録をすることはできません。
目次
Aタイプの車検証
Aタイプは、一般的によく見る通常の車検証です。
車検証上に「所有者」の欄があり、そこに所有者の氏名または名称、住所などが記載されています。
その下や別の欄に「使用者」の情報が記載されています。
つまり、車検証を見れば、
・誰が所有者なのか
・誰が使用者なのか
が比較的わかりやすい形になっています。
所有者と使用者が同じであれば、いわゆる本人所有の車です。
一方、所有者がディーラー、信販会社、リース会社などになっていれば、所有権留保やリース契約などが関係している可能性があります。
Bタイプの車検証
Bタイプは、Aタイプと違い、車検証の通常の所有者欄に所有者情報が表示されていません。
使用者の欄は普通に表示されていますが、所有者の情報は備考欄などに記載されます。
そのため、車検証の上の方だけを見ると、使用者だけが記載されているように見えます。
ここで注意が必要です。
使用者の名前しか大きく出ていないからといって、その人が所有者とは限りません。
Bタイプの車検証では、実際にはリース会社や信販会社などが所有者であるにもかかわらず、ぱっと見では単独所有の車に見えてしまうことがあります。
使用者の書類だけでは移転登録できないことがある
Bタイプで特に気をつけたいのは、移転登録や抹消登録をするときです。
車検証の上部に使用者しか表示されていない場合でも、備考欄や自動車検査証記録事項を確認すると、別に所有者が記載されていることがあります。
この場合、車を売却したり、名義変更したりするには、使用者の印鑑証明書や委任状だけでは足りません。
所有者であるリース会社、信販会社、ディーラーなどの書類が必要になります。
たとえば、車検証の使用者が個人名になっていても、所有者がリース会社であれば、その個人の書類だけで移転登録することはできません。
登録手続き上の「所有者」はあくまでリース会社等だからです。
中古車販売店や行政書士が手続きを受ける場合は、車検証の使用者欄だけで判断せず、所有者が誰なのかを必ず確認する必要があります。
Bタイプでは登録識別情報が必要になる場合がある
Bタイプの車検証では、「登録識別情報」という英数字6文字の情報が関係することがあります。
登録識別情報は、簡単にいうと、Bタイプ車検証の所有者が登録手続きに関与していることを確認するための情報です。
移転登録や一定の変更登録をする場合には、この登録識別情報の提供が必要になります。
提供方法としては、所有者側が事前にオンラインで提供する方法と、申請書に登録識別情報を記入する方法があります。
事前提供もされておらず、申請書にも登録識別情報の記入がない場合、登録手続きが進まないことがあります。
そのため、Bタイプの車検証で名義変更や抹消登録をする場合は、事前に所有者へ確認しておくことが大切です。
電子車検証の場合はさらに注意
現在は電子車検証が導入されています。
電子車検証の場合、券面に表示される情報が限られているため、紙の車検証のように見ただけではAタイプかBタイプか判断できないことがあります。
この場合は、車検証閲覧アプリや自動車検査証記録事項を確認する必要があります。
特に、所有者情報が券面に出ていない場合は、「使用者=所有者」と早合点しないよう注意が必要です。
Bタイプのメリット
一般の自動車ユーザーにとって、BタイプかAタイプかを選ぶ機会はほとんどありません。
Bタイプの主なメリットは、リース会社や信販会社など、多数の車両を所有している会社側にあります。
たとえば、所有者である会社が合併、住所変更、商号変更などをした場合、対象車両が大量にあると、1台ずつ車検証の所有者欄を変更するのは大変です。
Bタイプの制度を利用している場合、一定の手続きをまとめて行いやすくなります。
また、登録識別情報が必要になるため、所有者の印鑑証明書や委任状などを不正に使われた場合でも、登録識別情報がなければ移転登録を防げるという面もあります。
一般ユーザーよりも業者・実務者が注意すべき内容
一般の方が普通に車に乗っているだけであれば、AタイプかBタイプかを日常的に気にする必要はあまりありません。
しかし、次のような場面では注意が必要です。
・車を売却する
・所有権解除をする
・移転登録をする
・抹消登録をする
・中古車として仕入れる
・登録書類を預かる
このような場合には、車検証上の使用者だけで判断せず、所有者が誰なのかを確認する必要があります。
特に中古車販売店や行政書士が登録手続きをする場合、Bタイプであることを見落とすと、書類不足や登録識別情報不足により、運輸支局で手続きが止まってしまう可能性があります。
まとめ
車検証にはAタイプとBタイプがあります。
Aタイプは所有者欄が通常どおり表示されているため、所有者と使用者の関係が比較的わかりやすい車検証です。
一方、Bタイプは所有者情報が備考欄などに表示されるため、車検証の上の方だけを見ると、使用者だけが記載されているように見えることがあります。
しかし、使用者しか表示されていないからといって、その人が所有者とは限りません。
移転登録や抹消登録をする場合、所有者がリース会社や信販会社であれば、使用者の書類だけでは手続きできません。
また、Bタイプでは登録識別情報が必要になる場合があります。
登録手続きをスムーズに進めるためにも、車検証のAタイプ・Bタイプ、所有者の有無、登録識別情報の必要性は事前に確認しておきましょう。
今回はこのへんで。
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