尊厳死宣言書とは

お世話になっております。
先日、映画の「人魚の眠る家」という映画を見ました、内容は簡単に言うと娘がプールの事故で脳死状態に陥ってしまい両親があらゆる手を使い延命治療をして過ごすというものでした。
映画のように子供の場合は難しいですが、もし脳死状態に陥った場合に備えて、行政書士は尊厳死宣言書と言うかたちでサポートをすることができます。
今回は人間にとっての永遠のテーマである「死」その最後を締めくくる尊厳死宣言についてご紹介させていただきます。
目次
尊厳死宣言書とは
尊厳死宣言とは、法律に規定されている物ではありませんが「回復の見込みのない末期状態に陥ったとき、死にゆく過程を引き延ばすだけにすぎない延命治療を差し控え・中止してほしい」という希望を、家族や医師に伝えるものをいい、その人の心身が元気なうちに尊厳死を希望することを具体的に文書にしたものが尊厳死宣言書です。
※尊厳死は積極的に生存期間を短縮する目的の「安楽死」とは異なります。
公正証書による尊厳死宣言
尊厳死宣言は公正証書によって残しておく方法があります。
公証役場にて本人が公証人の前で尊厳死宣言について述べ、公証人が聞き取り、その内容を公正証書にしておくもので、作成された公正証書は公証役場で保管されます。
尊厳死宣言公正証書を残していたからといって法的効力がある訳ではなく、また医師の医療的な判断もありますので、100%そのとおりに実現される保証はありませんが、文書を提示することで医師に希望を明確に伝えることができ、尊厳死の実現可能性を高めることができます。
個人的に尊厳死宣言書を作成
本人が作成した尊厳死宣言書を自分で保管するか、信頼できる家族に託し保管してもらい、必要に応じて医師に尊厳死宣言書を渡してもらうように家族に頼むか、入院時に自身で医師等に渡しておきます。
いずれにしても延命治療が始まる前に意思表示をしておいた方が確実です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
延命措置も尊厳死も、どのようにすれば正解と言うことはなく、できれば本人の希望が叶うことが一番です。
家族に辛い選択をさせないためにも自身の意思表示は元気なうちにしておいた方が良いかもしれません。
今回はこのへんで。