法定後見制度と任意後見制度の違い

お世話になっております。
今回はよく質問される成年後見制度について少し触れたいと思います。
成年後見についての理解を妨げているのが「法定(成年)後見制度」と「任意後見制度」という2つの制度の違いが分かりづらいということではないでしょうか?
この2つの制度一番の大きな違いは「判断能力があるか・ないか」です。
目次
法定後見の場合
病院の診断書により判断能力が低下していると判断された場合に利用できる制度です。
判断の基準としては次のとおり
後見人 ⇒ 判断能力が欠けている
保佐人 ⇒ 判断能力が著しく不十分
補助人 ⇒ 判断能力が不十分
任意後見の場合
成年後見の場合と異なり、「契約」のため本人の判断能力が低下していると利用することはできません。
自身が元気なうちに、将来的に判断能力が低下した場合に備えて取り決めをしておく制度で、必ず公証役場にて公正証書を作成しなければなりません。
法定後見制度の後見人に支払う報酬について
「法定後見制度」の報酬については年に一度、成年後見人の申立てに対して家庭裁判所が決定します。
被後見人の財産状況により報酬が増減します。
基本的には、財産が多い方の後見であれば報酬額も増え、財産が少ない方であればその分安くなります。
これは財産が多ければ、責任が重くなり、管理も大変になるためです。
任意後見制度の後見人に支払う報酬について
「任意後見制度」では、自由に決めることができます。
ちなみに任意後見は委任契約のため、報酬に関する取り決めを公正証書に記載がなければ無償となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか、2つの制度について簡単にまとめてみました。
よろしければ参考にしてみてください。
今回はこのへんで。
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